「空に新しい星」追悼 吉安園子さん

写真:2017年春の叙勲受章祝賀会にて 旭日単光賞を受章した吉安園子さん

本日、2022年10月24日、天空には新しい星の輝きが加わりました。
その星は、特に「憩いの園」を、これからずっと照らし続けてくれるでしょう。
吉安園子さん、
64年間にも及ぶあなたの献身的な奉仕の姿勢は私たちの模範であり、
明日の私たちへの偉大なる遺産です。

これは、すい臓がん治療のため入院したその一週間後に94歳で逝去した、社会福祉法人救済会「憩の園」元会長の吉安園子さんに対して、同園が発表した声明文です。

通夜は10月24日午後8時から、グアルーリョスの「いこいの園」内にあるサン・フランシスコ礼拝堂で行われました。

追悼ミサ:11 月 6 日(日)午前 8 時~
     Igreja São Gonçalo, Praça João Mendes, 108, Centro Histórico de São Paulo.

「憩いの園」に捧げた生涯

1928年8月22日に、サンパウロ州第2アリアンサ移住地に生まれた園子氏は勉学に励み、クリチーバ大学社会福祉科を卒業しました。
女性として初めてUGC(クリチバ学生連合)の役員に就任し、1954/1955年に第二書記を務めました。
救済会に入会したのは1958年で、1967年から2003年までの36年間という長きにわたり、事務局長を務めました。
後、理事、そして2014年から2015年まで会長を務めました。
会長退任後は常任理事として常に救済会の活動を支え続けました。


64年間にわたり注がれた彼女の厳しく丁寧な眼差しのお陰で、約1300人の入居者が最良のケアを受け、尊厳ある老後と質の高い生活を享受することができたのです。彼女は生涯独身でしたが、憩いの園と結婚、血のつながった子供はいないけど、彼女が愛を注いだ1300人全員が彼女の子供といえるでしょう!」と、憩いの園の本田イズム会長は話しました。
お亡くなりになるほんの数日前まで、94歳という高齢にもかかわらず、毎日のように憩いの園に顔を出されていたそうです。

2017年、日本政府を代表して春の叙勲を贈呈した中前隆博総領事は、当時、旭日単光賞受章された吉安園子さんに向けて次のように述べています。

「吉安園子さんは、憩いの園の設立当初から参加し、ソーシャルワーカーとして日系移民のケアに尽力してきました。その他にも多くの活動を通じて、日系社会の社会福祉の発展に貢献しました。また、ボランティアや家族向けに高齢者介護のための講座も開講しました。」

写真:2017年の春の叙勲受章祝賀会にて香月流華道研修会の池田美保子師範と乾杯する園子さん

心よりご冥福をお祈りいたします。

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