リベイラ川地域の歴史保存のため日系社会が一致団結

↑写真中央は佐々木悟(レジストロ日本移民記念館館長)、その左側に佐久川マリオソウシン(レジストロ文化スポーツ協会会長)、呉屋春美(文協会長)、西尾義弘ロベルト(ブラジル日本移民史料館運営委員長)、福原カルロス健二(文協副会長)、桂川富夫(評議員会副委員長)。 中央佐々木氏の右側には、川尻イリネウ誠(レジストロ日伯文化協会会長)、清水リーナ春美(レジストロ日伯文化協会プロジェクト開発部)、山下リジア(ブラジル日本移民史料館運営副委員長)、中島エドゥアルド(文協事務局長)、水本セルソ(文協常任理事)/(敬称略)

記:2019年2月18日
リベイラ川地域の日系人協会の代表者たちは、当局に対し、現在中断されたままのリベイラ川日本移民史料館を収容する建物建設の一日も早い工事再開を要請するため、他の日系団体に協力を求めています。

2月8日、レジストロ日伯文化協会およびレジストロ文化スポーツ協会の代表者が、この問題に対処するため文協を訪れました。

同代表者たちは現在、同館建設再開を要請する文書の提出を、全国レベルで重要な日系人団体および地方自治体に呼びかけています。この訪問で、文協も出来る限りの協力をすると約束し、一枚は文協の呉屋春美会長、もう一枚はブラジル日本移民史料館の西尾義弘ロベルト運営委員長、山下リジア運営副委員長の署名が入った文書を手渡しました。

 

 

問題の打開へ向けて

同館は、1922年に海外興業株式会社(通称:KKKK)が開いた南米一の精米所・倉庫群跡地にありました。その建設群は、1987年にサンパウロ州歴史遺跡認定局(Condephaat)によってその重要さが認められ文化財に指定されました。99年に改修工事が始まり、市と州が共同で改修して「文化教育センター」に生まれ変わり、02年1月にレジストロ移民史料館が精米所部分に開館したのです。また2010年7月24日には、リオの国立歴史美術遺産院(IPHAN)で『ヴァーレ・ド・リベイラの文化風景』の一部として連邦の文化遺産にも登録されました。
しかしながら、レジストロ市が、同市の発展のためにかねてから誘致を念願してきたSESC(商業社会サービス=民間の文化・スポーツ振興団体)が、「KKKKの建物を使えるなら」との条件を提示したのを受け「同市の発展のためなら」と、地元文協が涙を呑み、この建物を市に手渡した経緯があります。そして市は2019年にオープン予定のBeira Rio公園(毎年灯篭流しが行われる場所)に、歴史的資産と芸術作品のコレクションを収める移民史料館を新に造る事を約束しました。しかし建設は現在中断されたままで一向に進展する兆しが見えません。そんな状況を打開すべく、リベイラ川地域の日系人協会の代表者たちが動きだしました。

sesc registro

↑現在SESCの施設として使用されているKKKKの建物

歴史的重要性

ブラジル日本移民の歴史を語る上で、リベイラ川の地域に日本人が入植した事実は特筆する必要があります。なぜなら、1908年に始まった日本移民の多くはコーヒー農園の労働者として送り込まれ、豊かになり帰国することを目的としていた内容とは異なり、旧イグアッペ植民地(現レジストロを含む) は1913年に最初から殖民を目的として造成された場所であり、ブラジルが植民地化を目的とした日本人移民を受け入れた最初の地域であるためです。
ここブラジルに定住し、この場所で生きることを望んだ日本移民は、社会の一員となるべく言語を学び、ブラジルの条件に適応しそして彼らの文化と知識を共有しました。
そして日本移民がこの地に大きくもたらした産物は、木造技術や農業における知識、米、果物、野菜などの作物の多様化です。いちご、ポンカン、柿、カボチャ、きゅうり、はくさい等がそうですが特に、日本移民が紹介したお茶と、バナナの栽培が際立った貢献を見せました。

 

ニュース

安谷屋サユリによる「つまみ細工」教室-3月22日(土)10h~

文協工芸委員会は、新しく迎えた2025年において、たくさんの新企画を準備しています。 大好評を博した第1弾の陶芸教室、第2弾の絞り教室につづき、第3弾はデザイナー安谷屋サユリによる「つまみ細工」教室を開催します。 つまみ細工は江戸時代から続く日本の伝統工芸のひとつで、正方形の小さな布片を折り、たくさんの「つまみ」を組み合わせて形づくる技法で、かんざしや装飾品を作るのに用いられた技法です。 安谷屋サユリによる「つまみ細工」教室 日 時:2025年3月22日(土)10~12時場 所:文協ガストロノミースペース(文協ビル地下1階)     Rua

続き

パッセイオ🚌3月18日(火) 参加申込受付中!

イミグランティス・エコロジックパーク&ブラジル日本移民史料館を巡るパッセイオ 【日 時】2025年3月18日(火)8時~15時30分【料 金】一人170レアル(前払い)※貸切りバス(ガイド付き)、各所入場料込、弁当代込【申込方法】文協事務局 (11) 3208-1755までお電話ください 文協の会員拡充委員会が主催する大好評のイミグランティス・エコロジック・パーク&ブラジル日本移民史料館をめぐるパッセイオ、2025年度も引きつづき開催いたします!

続き

99歳の方はいませんか!2025年度 白寿者表彰(1926年生れ)🏅申請〆切は4月30日

写真:2024年度の白寿者表彰式の様子 1926年(大正15年)生まれの方 今年度も文協は、満99歳の方々を祝賀する「白寿者表彰」の準備を始めています。 今年度は1926年(大正15年)生まれの方が白寿を迎えますが、過去に白寿を迎えたものの、まだ表彰されていない方も対象となっています。 みなさんのご家族や知り合いの中に該当者がいれば、最寄の日系団体に連絡するか、もしくは、直接、文協へご連絡ください。

続き

文協シネマ&フリマの日🎥3月は12日に開催

毎月第1水曜日に開催する「文協シネマ&フリマ」。2025年3月はカーニバルがあったため、第2水曜日の12日に変更して開催します。みなさまのご来場をお待ちしております。 文協シネマ 映画名:武士の一分日 時:2025年3月12日(水)13時~場 所:文協ビル大講堂料 金:無料※ポルトガル語字幕付き  映画詳細≫≫≫武士の一分 | 山田洋次

続き

文協評議員選挙2025📃投票用紙受付は3月21日(金)まで!

文協の選挙管理委員会・木多喜八郎委員長およびメンバーは、2月14日に立候補受付を締め切った立候補者に対し、立候補条件を満たしているかどうかの審査を行い、結果、76名を立候補者として承認しました。 続いて、⽴候補者76名の名前を記載した単⼀投票⽤紙を作成、木多委員長を中心に、付番の上一枚一枚に直筆サインした投票用紙を、投票に際する注意事項書および返信用封筒を同封し、文協の全会員へ郵送しました。 今回の選挙に立候補した76名のリスト この選挙によって、就任期間を2025年4月から2029年4月までの4年間とする50名の正評議員及び、25名の補充評議員が決定します。 なお、投票に際する注意事項は以下の通りです。

続き