去る7月1日にペルー・リマにて、ラテンアメリカにおける日系社会の代表者らが参加して開催された「第1回国際日系人対話イベント」に、ブラジルからは石川レナト・石田オルガ文協会長ご夫妻および照屋ウーゴ文協専任理事が出席しました。
この会議はペルー日系人協会(APJ)が主催したもので、メキシコ、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、チリの日系人代表者、合計25人が出席しました。


APJの国際部長である土亀平岡八重子氏が司会を務め「先人の価値観を守り促進するために」をテーマに据えた会議が、前半は各国の代表者らにより、日本人移民がそれぞれの国にもたらした価値観の重要性についての発表が行われ、後半はこのイベントに特別招待した私立学校の生徒のための講義、と2つのパートに分けて開催されました。


石川レナト文協会長は、ブラジル日系社会の背景と、文協が現在最も力を入れている活動の一つであるブラジル全土に広がるさまざまな日系団体の連結について説明しました。
合わせて、ブラジル日本移民史料館、日本館、文協国士舘公園に対する取り組みについても解説しました。
さらに、インターネットを利用せざるを得なくなったパンデミックにおいて、必然的にそれを得意とする青年らの活躍が目覚ましかったことを述べ、今後はあらゆる場面で青年らにイニシアチブを持たせることの重要性を説明しました。

照屋ウーゴ文協理事は、文協青年統括委員会の中の「日伯架け橋プロジェクト委員会」が手掛けている「世代プロジェクト」について次のように説明しました。
「このプロジェクトは、日系社会に対して、初期移民らが日本から持ってきた価値を維持することの大切さを伝えるとともに、ブラジル社会に前向きな変化をもたらすために、この価値観がとても重要だということに気づく機会を提供することを目的としています。」

文協工芸委員会の石田オルガ委員長は、同委員会の活動、特に本年2月に開催した第14回文協総合美術展について紹介しました。

第二部はこのイベントに特別に招待した私立高校の生徒150人のための講演会(テーマ:「日系リーダー」)の場となりました。
「私は若いペルーの学生を鼓舞するための、日系人リーダーの代表例として、ここに参加しました」と照屋氏は話します。
「石川会長はご自身の経歴を語る際、プロフェッショナルとしてのキャリアを説明するために、自分を壇上に呼びました。」と続けました。


同日、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、パラグアイ日本人連合会の檜垣エドゥアルド会長、ペルー日系人協会の宮城アンドレスとの間で、日本人移住史料館間での文化交流の強化、推進のための覚書・協力協定が締結されました。

この詳細は
ブラジル日報在住者リポート=ペルーは今=「先人の価値観を守り促進するためには」=第1回国際日系人対話イベント=中南米各国の日系団体代表者らがリマ合意書を承認=ペルー在住 都丸大輔=7月5日をご覧ください。