祝・日本館60周年 記念行事その1.裏千家大宗匠を招待

cerimonia cha日本人なら子供からお年寄りまで誰もが大好きなお茶。茶道とは湯を沸かし、茶を点(た)て、茶を振る舞う行為。また、それを基本とした様式と芸道のことです。
茶道といえば、みなさんの頭の中に出てくるのはかの有名な千利休でしょう。彼は1500年代、激乱の戦国時代に織田信長や豊臣秀吉に茶頭として仕え、茶道を完成させた人物です。

裏千家の名称は、千利休からの家督を継いだ本家の表千家(不審菴)に対し、今日庵が通りからみて裏にある意。宗家は京都市上京区小川寺之内上ルにあり、表千家宗家と隣接しています。その茶室・今日庵(こんにちあん)は裏千家の代名詞でもあります。

大阪府との境界に位置する京都府大山崎町に日本最古の茶室建造物が存在するのですが、それは千利休の作と信じうる唯一の現存茶室です。この茶室「待庵(たいあん)」は国宝に指定されています。

茶道というのは単に茶を点て、茶を味わうという行為ではなく、茶道が物語る日本の精神に本質があります。千利休の有名な逸話をひとつ。ある朝、秀吉が利休に茶会に招かれると庭の朝顔が全て切り取られていました。不審に思いながら秀吉が茶室に入ると、床の間に一輪だけ朝顔が生けてあり、一輪ゆえに際立てられた朝顔の美しさに秀吉は深く感動したのです。

茶道の美しく深みのある精神は世界に伝えられなければならない。そんな思いで茶道流派の一つである裏千家は活動してきました。その結果、今日では北米、中南米、アジア、オセアニア、アフリカそしてヨーロッパへと広がり、世界30数ヶ国100ヶ所ほどに裏千家の拠点があります。裏千家寄贈の茶室も、ハワイ、バンクーバー、パリ、ロンドン、ミュンヘン、ブリュッセル、ヘルシンキ、リマ、サンパウロ、北京、天津など多くの主要都市にあり、茶道普及のみならず日本文化の紹介と友好のシンボルとして大きく貢献しています。

京都に本部を置く裏千家ブラジル協会は、1954年、サンパウロ市制400年の折に発足しました。当時から、サンパウロで憩いの場として親しまれていたイビラプエラ公園に、日本移民が総力をあげて「日本館」を建設し、これをサンパウロ市に寄付しました。その茶室で裏千家十五代家元が茶を立てたところから、裏千家ブラジル協会の歴史が始まりました。ですから、今年2014年は記念すべき日本館の60周年を迎える年となり、そして同時に裏千家ブラジル発祥60年の年となるわけです。

その大切な節目の記念行事を企画すべく会議が2月11日文協貴賓室にて行なわれました。

ブラジル日本文化福祉協会代表者たち(木多喜八郎会長、呉屋春美副会長、松尾治副会長)と裏千家関係者の方々(日本本部、アメリカ支部、メキシコ支部、ブラジル支部)が会合を持ち、8月29日に行なわれる裏千家記念式典において、兼ねてから文協木多会長が招待していた、60年前に真新しい日本館で茶を点てた裏千家千玄室大宗匠がご出席されることが決定いたしました。木多会長が招待したフェルナンド・アダッドサンパウロ市長の出席も見込まれています。もちろん文協ビル4階「伯栄庵」でもイベントが行なわれる予定です。大切な節目の年となる日本館60周年記念は、お茶に限らず、他にも色々なイベントが行なわれる予定となっています。それらのイベントに関しましては随時お伝えいたしますので、みなさん楽しみにお待ちください。

ニュース

文協桜まつりタイアップ企画🌸第12回文協フォトコンテスト 3位決定投票のお願い

サンロッケ市の文協国士舘公園で開催される文協桜まつりとのタイアップ企画、Fujifilmeブラジルと文協が共催する「文協フォトコンテスト」は、今年で第12回目を迎えました。 今年7月に開催した「第28回文協桜まつり」会場の一画に設置されたフォトコンテストの応募コーナーには、525作品の登録がありました。 例年同様、審査員らは、各作品の作者名を知らされないまま30枚を選出、その中からさらに1等と2等を選びました。 審査員:セリア・ハナシロ(アートエディター)、ニシヤマ・サチユキ(ジャーナリスト兼写真家)、セリア・アベ・オイ(ジャーナリスト)、そしてエリカ・エイシマ(富士フイルム マーケティングマネージャー)

続き

第55回文協工芸展開催中 10月19日まで

第55回文協工芸展 日 時:2025年10月5日(日)~19日(日)    月~金:12~17時    土、日、祝日:10~17時場 所:文協文化スペース (文協ビル地下1階)    Rua Galvão Bueno,

続き

報告:海上自衛隊練習艦隊ご来伯

8月27日の午前、文協大講堂において、日本の海上自衛隊練習艦隊「かしま」「しまかぜ」の実習幹部の皆様を歓迎する式典が行われました。  この交流は、1965年8月31日、海上自衛隊練習艦隊「あきづき」「てるづき」「ゆうだち」「むらさめ」の四隻、隊員1,200名がサントスに入港したのを皮切りに、現在も続いています。 1965年は、日伯修好通商航海条約締結70周年を記念する年であり、本年は同約締結130周年という節目でもあることから、ブラジル日系社会は、より大きな喜びを持って到着を待ちました。 写真 (サントス市役所

続き

南援協応援-協力券(Rifa)販売中!-ガンバッチェ・キャンペーン-当選発表は11月19日

2024年にリオグランデ・ド・スル州を襲った洪水被害。 今回は、同州にある日系団体、南日伯援護協会(EnkyoSul)の社会事業の維持および、2024年の洪水で深刻な被害を受けた会館の再建を目的として、協力券(Rifa )の販売を行っています。 🔶🔶🔶協力券(Rifa )🔶🔶🔶

続き