大盛況 – 三木義男氏による講演会

103月6日(木)、文協貴賓室にて価値創造経営研究所(コンサルタント会社)代表・三木義男氏による講演会が行なわれました。日系社会の将来に危機感を抱いている人、仕事や事業が行き詰まって打開策を探求している人、地域社会のさらなる繁栄を切実に願っている人など、非常に大勢の人たちが「日系社会の活性化」というテーマのもとに行なわれた講演に詰めかけました。予想をはるかに上回る出席者の数に、慌てて追加の椅子が準備されたほどでした。

興味深い点や参考になる点がたくさんあった三木氏による講演でしたが、とりわけ多くの出席者にとって考えさせられたのは、「過去の延長線上に未来はない」という話でした。現在歩いている道はいつまでも続くと思い込んでただ直進する人はいずれ道を踏み外し、谷の底に落ちてしまう。時間は常に流れ、未来は刻一刻と変化しているので、わたしたちは自分の歩む道をそれに応じて調整していく必要がある。それができない人は”落ちる”、つまり、新しい現実に対応する術もなく、時代の流れや状況の変化に付いていけず、それまで続いていた成功と繁栄を失うことになる。

09今、日系社会はそのような状況にあるのかもしれません。みなさんご存知のとおり、1908年の笠戸丸を皮切りに日本人のブラジル移民の歴史がスタートしました。二度の世界大戦中に大変な時期もありましたが、1951年に日本とブラジルの国交が回復したことを受けて、ブラジルへの移民数は年々増加し、1959年に日本人移民は年間で7000人を超え、延べ移民総数は13万人に達しました。この時点でブラジル日系社会は最盛期を迎えました。

しかしその後、時間の経過とともにブラジル日系社会は収縮しつつあり、それと同時に活気を失ってきているのが現状です。今まで日系社会が歩んできた道の延長線上に日系社会の先(未来)はないのかもしれません。今一度、日系社会は方向性を見直し、道筋を修正する必要がある時にさしかかっているのです。

その日系社会の活性化という点に関して、三木氏はたくさんの具体的な手段を掲げたので、以下に列挙します。

  • 国家とは人であるので、国づくりをするためにはまず人をつくる(育てる)ことから始める
  • 大きく考えて、小さく行動する(地球規模で考えて、地域レベルで行動)
  • 人材能力を見極める方法 2-6-2の理論
  • 改善と改革の組み合わせ(階段を上るように)
  • PDCAのサイクルを継続する Plan→Do→Check→Action
  • 未来像(ありたい姿・あるべき姿)を描き、自分を誉めながら自己成長を続ける
  • 3C作戦 Challengeして、ChangeをChanceに!!
  • 意識改革のための5S活動 整理、整頓、清掃、清潔、躾
  • 人の幸福=知識×やる気×考え方
  • 自分が嬉しい・満足して幸せという利己の態度ではなく、他人の喜ぶ姿・満足する姿を見て自分が最高に幸せという利他の態度を培う

0810の点だけを箇条書きにしましたが、実際の講演では日系社会活性化のためのさらに多くの具体策に言及されました。手段はたくさんありますが、要は、日系社会を構成するわたしたち一人一人がどれだけこれらの提案を当てはめ、地域社会の活性化に寄与していけるかです。日系社会の先駆者である1世の人たちの知恵と経験、2世3世の人たちの発想とエネルギー。この二つの歯車が噛み合えば、日系社会がもう一度輝きを取り戻すことは可能でしょう。三木氏は好きな言葉として「この世を去る時、あなたが生まれた時よりも世界がよくなるように努力せよ」という、ボーイスカウト運動創立者であるベーデンパウエル氏の言葉を掲げました。確かに一人の人間にできることはしれている。しかし、何もできないわけではない。日系社会全体で「大きく考えて」、わたしたち一人一人が地域や会社や家族の中で「小さく行動」して小さな努力を積み重ねていくなら、確かに世界をよくすることに貢献できます。そうです、日系社会の活性化はわたしたちの意識次第、日系社会の未来はわたしたちの行動次第なのです。(終)

ニュース

カーニバル期間中の文協の運営について

日頃より、ブラジル日本文化福祉協会をご愛顧いただき誠にありがとうございます。2026年度のカーニバル期間中における文協関連施設の運営は以下の通りです。 🔶文協事務局2月16日(月)、17日(火)- 休業2月18日(水)- 通常業務 🔶文協図書館2月14日(土)- 通常業務2月16日(月)、17日(火)- 休館2月18日(水)- 通常業務

続き

日本文化まとめて体験!「日本文化1日入門講座」3月1日(日)9時~

ブラジル日本文化福祉協会-文協の国際交流委員会は、来る3月1日(日)の午前9時から午後15時まで、「日本文化1日入門講座」を開催します。 本イベントは、参加者に日本文化の基礎となる諸相を実践的かつ導入的に体験してもらうことを目的としています。同時に、日本文化の普及を担う団体としての役割を強化し、ブラジルと日本の交流を促進することを目指しています。 当日のスケジュールは、まずいけ花の実習からスタートします。 その後、文協から徒歩2分程の距離にある曹洞宗両大本山南米別院祥嶽山佛心寺に移動し、「日本人の心と日本文化」と題した法話を聞き、坐禅体験へと続きます。 昼食(弁当)後には、文協ビル4階にある茶道裏千家ブラジルセンターにて茶道体験、続いて書道体験が行われます。

続き

ブラジル日本移民史料館 入館料改訂のお知らせ

日頃より、ブラジル日本移民史料館をご愛顧いただき誠にありがとうございます。 ブラジル日本移民史料館は、今後も歴史資料の保存および当館の維持管理ならびに施設の補修に要する費用に充当するため、2026年2月1日より、入館料を以下のとおり改定させていただきます。 何とぞご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。 •  一般:25レアル•

続き

報告:野口泰駐ブラジル特命全権大使歓迎式

挨拶に立つ野口泰駐ブラジル特命全権大使 1月23日の夜、ブラジル日系社会を代表する約150名が出席し、新たに駐ブラジル特命全権大使に就任された野口泰大使の歓迎式を開催しました。 文協多目的ホールの広々とした空間で開催されたこの式典には、共催団体となる日系主要5団体、ブラジル日本文化福祉協会(文協)の西尾ロベルト義弘会長、サンパウロ日伯援護協会(援協)の税田パウロ清七会長、日本ブラジル都道府県人会連合会(県連)の谷口ジョゼ会長、ブラジル日本商工会議所の鈴木ワグネル副会頭、日伯文化連盟アリアンサ(日文連)の竹田クラウディオ会長の他、鈴木誉里子在聖日本国総領事に加え、ブラジルに帰国中のアルデモ・ガルシア在浜松ブラジル総領事の出席も得て、盛大に開催されました。 左から:挨拶に立つ野口大使、竹田会長(アリアンサ)、鈴木副会頭(商議所)、谷口会長(県連)、税田会長(援協)、西尾会長(文協)、鈴木在聖総領事 日系団体の各代表者らは野口大使を心から歓迎し、2017年から2020年まで在サンパウロ総領事を務めた同氏を再び迎えることができた喜びを語るとともに、両国間の関係強化に向けた大使の役割の重要性を強調しました。

続き

アニソン・ダンス教室 生徒募集中!

現在、文協では、国際協力機構-JICAより派遣されたアニソン・ダンス・インストラクターのYUKINA先生をお迎えしています! レッスンは一般の方に広く開放されており、15歳以上であればどなたでも参加できます。レベルは問いません。初心者も大歓迎です! J-POPやアニメソングなどの日本の音楽に合わせたダンスを通じて、身体的・精神的健康の促進、さらにはコミュニケーションや自己表現力の向上も期待できます。 日本から来た専門家から学べるこの機会を、ぜひお見逃しなく! JICAボランティア YUKINA

続き