中島工務店・中島紀于社長、4回目となる日本館修復工事

todos3中島工務店による4回目となる日本館の修復工事について邦字新聞者を招いた記者会見が、11月25日の午前11時より同館で開かれました。
岐阜県中津川市に本社がある中島工務店は、日本のお城、お宮、茶屋などの木材建築はじめ、鉄やコンクリートをも用いて幅広く仕事をこなす工務店です。
修復工事に携わる中島社長は移民80周年、90年、105年、そして日本ブラジル外交関係樹立120周年事業として、今回が4回目の修復工事となります。

todos1修復工事で使用される材木は7月17日に日本からサントス港に到着し、日本館に保管さました。
50年先、100年先まで保存できるよう、材木は防腐、防虫、防蟻加工されており、完全な準備が整えられました。
今回はシロアリ被害によって腐食された館内の柱や小屋組の補修補強が実施されます。
修復工事では岐阜県産の木材であるヒノキを使用される上、同県からは100万円の助成金が出されました。
中島社長は「県から助成金が出ることは稀なこと」と語っていますが、これは県産材をブラジルや世界に普及する活動としての大きな期待が寄せられている証でもあります。todos2

ブラジルにおける日本文化の象徴、また両国の友好関係を表す建築物の保存に携わってきた中島氏には、今回の修復工事に対し特別な思いがあります。
中島社長は、
日本館を保存してきて、やっと4回目にして他機関の協力と支援を得られました。保存に目を向けてくれたことは大変ありがたく、伝統ある建築物の存在意義が浸透していることはとても重要なこと
と語りました。

todos4岐阜県出身の建築家・堀口捨己氏が設計し、日本とブラジルの両国間で長年支えてきた文化財は、中島社長が率いる6人の職人たちによる技とプロの姿勢により、未来永劫保存のため新しい魂が注がれます。
今回の修復工事に選出された宮大工、松下智廣棟梁、田口保則棟梁、袈裟丸幸雄棟梁の3名に加え、若手宮大工である原正成氏、宗定直哉氏、そして早川大貴氏の6名が修復工事に臨みます。
工事全体を指揮する松下棟梁は2回目の来伯となります。
工事期間は3週間(土曜を含む)で、完了後はご褒美として、アマゾン観光に大工たちを連れて行くと中島代表は話しました。

matsushita松下棟梁は、
再度、イビラプエラ公園日本館の修復に携わることができ、とても嬉しく思います。皆様の期待にこたえられるよう最大限に力を発揮したい。」と話し、
文協に声を掛けてもらって、感謝しています。」と続けました。
これまで日本全国を駆け巡り仕事をこなしてきた」と語る田口棟梁。
今回が初の海外といいます。
ブラジルについて多くをイメージしていたが、実際に来てみて、まったく違う印象を受けたそうです。
母国の要人が訪れる建築物の保存に携わることを、とても誇り思う」とも話しました。
袈裟丸棟梁は、ブラジルについて「サンバ」「カーニバル」「サッカー」というテレビのイメージ通りと語りましたが、到着後には「とても綺麗な国という印象を受けた」と話しました。

hara修復工事に選出されたこと、歴史ある建築物の保存に携わることが大きな名誉です。感謝しかない。」と語った原氏。
修復工事に関しては「精一杯自分の仕事を全うしたい」と強く抱負を述べました。munesada

宮大工の中では最年少の宗定氏。彼もまた初の海外となります。
ブラジルに来れたことはとても良い経験。この機会に、棟梁たちから多くの技術を教わり、成長したい。

と意気込みました。

hayakawa父親が中島工務店に古くから働いてるという早川氏。
父の背中を見て、大工を志したといいます。
ブラジルについて「みんなが陽気。笑顔がたえず、優しい。」と印象を語りました。
これまで海外の経験はなく、飛行機の搭乗も初めてだったそうです。
今回の経験がこれからに活きると語り、中島工務店と文協に対して感謝を述べました。

todos中島代表は、「今回の新たな修復工事に着手できることに大きな満足をしている。」と話し、「伝統と歴史を誇る日本館の保存のため、6名の宮大工と共に挑む機会に恵まれたことはとても嬉しい。」と力強い言葉で会見を締めました。

ニュース

横手アリッセによる「絞り」教室-2月26日(水)9時~

文協工芸委員会は、新しく迎えた2025年において、たくさんの新企画を準備しています。 大好評を博した第1弾の陶芸教室に続き、今回第2弾として開催するのは「横手アリッセによる絞り教室」です!初心者大歓迎です!どうぞご参加ください。 横手アリッセによる「絞り」教室 日 時:2025年2月26日(水)9~12時場 所:文協ガストロノミースペース(文協ビル地下1階)     Rua

続き

パッセイオ🚌3月18日(火) 参加申込受付中!

イミグランティス・エコロジックパーク&ブラジル日本移民史料館を巡るパッセイオ 【日 時】2025年3月18日(火)8時~15時30分【料 金】一人170レアル(前払い)※貸切りバス(ガイド付き)、各所入場料込、弁当代込【申込方法】文協事務局 (11) 3208-1755までお電話ください 文協の会員拡充委員会が主催する大好評のイミグランティス・エコロジック・パーク&ブラジル日本移民史料館をめぐるパッセイオ、2025年度も引きつづき開催いたします!

続き

2025年度🎍新年祝賀会🎍

写真:石川レナト会長と小室千帆在聖首席領事 サンパウロ市制記念日でもある1月25日(土)、文協の入り口には、文協いけ花委員会が準備した伝統的な門松が飾られ、新年の到来を祝いました。 ブラジル日系主要5団体(文協、援協、県連、日文連、商議所)、そして在聖日本国総領事館の協力によって毎年開催するブラジル日系社会恒例の新年会は、本年も和やかな祝賀ムードの中、文協ビル2階貴賓室において、ブラジル日系団体の代表者ら120名が集まり開催されました。 本年2025年の新年会は、今年一年を通じて盛り上がることが期待される二つの記念行事「日伯修好通商航海条約130周年」と「文協創立70周年」の幕開けの意味も含まれました。 トミオカ・エリカ氏の司会進行のなか、文協女性コーラス委員会のメンバーが、指揮・吉田輝夫氏、ピアノ伴奏・イスラエル・マスカレニャス氏のもと、有名な新年の歌「一月一日」を披露したほか、「道はともだち」と「歌はともだち」を歌い上げ、新年の雰囲気を盛り上げました。

続き

ようこそブラジルへ!生稲晃子外務大臣政務官

2025年1月18日(土)、生稲晃子日本国外務大臣政務官のブラジルご訪問に対する歓迎式を、文協ビル9階にて開催いたしました。 開拓先没者慰霊碑参拝 歓迎式へご出席される前に、生稲外務大臣政務官は、まず、イビラプエラ公園にあるブラジル日本都道府県人会連合会が管理する開拓先没者慰霊碑を訪れ、祈りを捧げました。  日本館ご訪問 写真(左から):

続き

旧大正小学校開校110周年記念特別展「ブラジル日本語教育のあゆみ」2月28日まで@移民史料館 

JICAブラジル事務所・サンパウロ大学共催旧大正小学校開校110周年記念特別展 「ブラジル日本語教育のあゆみ」 旧大正小学校開校110周年記念特別展 「ブラジル日本語教育のあゆみ」    日 時:2025年2月1日~28日 ※一般公開は2月2日(日)から    場 所:ブラジル日本移民史料館8階        Rua São Joaquim, 381

続き