報告:歓迎!林芳正日本国外務大臣

去る2023年1月4日から15日にかけて、日本国の林芳正外務大臣は、メキシコ、エクアドル、ブラジル、アルゼンチンの中南米及び米国(ニューヨーク、ワシントンDC)の合計5か国を歴訪され、各国の首相や外相と会談されました。

ここブラジルへは1月8日にサンパウロ、9日にブラジリアを訪問されました。

お忙しい日程を調整し、サンパウロにおいてはまず開拓先没者慰霊碑を参拝された後、日本館、ブラジル山口県人会、ブラジル日本移民史料館、ジャパンハウス・サンパウロをご訪問され、そのままブラジリアへ向かわれました。

以下、文協が運営管理する日本館およびブラジル日本移民史料館、そして同館9階で開催したブラジル日系社会の主要団体代表者らによる歓迎式および8階での歓迎昼食会の様子をリポートします。


日本館訪問

1月8日(日)の10時35分に日本館に到着。

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foto1:日本館本館と展示室を繋ぐ渡り廊下にて木造建築日本館の手入れが行き届いた保存状態を称賛
foto2:左から 日本館運営委員会委員長・栗田クラウディオ、日本国外務省中南米局・小林麻紀局長、文協評議員会・山下譲二会長、林芳正日本国外務大臣、文協・石川レナト会長、在聖日本国総領事館・桑名良輔総領事、日本館従業員

日本館内の板張り大広間に入ると、そこに備えられた茶室の前に足を止められた林大臣は「実は私は、茶道裏千家淡交会下関支部支部長でもあります。」と話しました。
案内していた文協の山下譲二評議員会会長が「サンパウロ市政400周年を記念して建設したこの日本館の開館式には、茶道裏千家の千玄室大宗匠(当時:千宗興若宗匠)が出席されました。」と説明すると大変驚いておりました。

15分間という決められた短い見学時間を終え、林大臣は、ゆかりのあるブラジル山口県人会館へ向けて出発されました。


文協ビル到着

「11時55分に文協到着」という分単位で組まれたスケジュールどおりに文協入り口に到着された大臣を、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長と山下譲二評議員会会長が出迎えました。

文協ビルに到着した林大臣を、まずは、玄関入り口の小泉純一郎および安倍晋三元首相のご来伯記念碑にご案内しました。
記念碑にはそれぞれの元首相が揮毫された言葉が刻まれています。

写真:文協ビル入口の階段を上る林大臣


ブラジル日本移民史料館訪問

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foto1-ブラジル日本移民史料館運営委員会山下リジア運営委員長の案内で、最初の移民が到着した当時の説明を受ける林大臣
foto2-日本人初期移民が住んでいた小屋を見学
foto3-イグアペ地域の日本人移民の様子を展示した場所で、熱心に説明を聞かれる
foto4-当時使用されていたの医療道具の展示コーナーで足を止め、熱心に見学される


林芳正外務大臣歓迎式

ブラジル日系社会を代表して歓迎の挨拶に立った石川レナト会長は、新型コロナパンデミック禍時に、日本政府がブラジル日系社会に対し実施した数々の支援プロジェクトに対する感謝の意を表しました。
そして、今後益々の日伯友好関係強化に向けての意気込みを語りました。


続いて挨拶に立った林外務大臣は、故小渕恵三元総理に倣い、学生時代にブラジルに一定期間滞在し、その後、三井物産の社員としブラジルに再滞在したことを想起し、「それ以来、今も変わらずにこうして日系の皆様の温かい歓迎を受けることができ、大変嬉しく思います。」と述べました。
また今回の中南米および米国訪問の目的の一つとして「各国の日系社会との結合」を挙げ、そのために外務省に「中南米日系社会連携推進室」を設置することを決定したと発表しました。
今後益々の日伯関係強化にはブラジル日系人の存在が必要不可欠であるとし、6世を数えるまでになった日本を知らない若い世代に対し招聘プログラムや奨学金等を提供するなどし、日本と日系社会とのネットワーク作りを強化していくと述べました。

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foto1-司会進行役の有村侑奘ヘンリー氏が歓迎会の開会を告げる
foto2-日伯両国歌斉唱
foto3-出席した日本当局およびブラジル日系主要団体の責任者ら
foto4-石川会長の通訳を務める山下評議員会会長

石川会長は、ご訪問の記念として、ブラジルの天然石で つくられたアララ(和名はコンゴウ・インコ)の置物を贈呈しました。
また、石川会長は式典後の歓迎昼食会時に、石川会長の経営するコーヒー農場のコーヒー、そしてブラジルを代表する作曲家のVilla-LobosのCDをプレゼントしました。
CDに至っては、ピアノ演奏がお好きだという林大臣のために、会長自らショップに出向き、購入したものです。

林外務大臣は式典終了後、3グループに分けて、参加者全員と記念写真の撮影に臨まれました。

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foto 1 – 着席者左から:日本国外務省中南米局・小林麻紀局長、林芳正日本国外務大臣、 ブラジル日本文化福祉協会・石川レナト会長、在聖日本国総領事館・桑名良輔総領事。後列左から:ブラジル陸軍エドソン・マサユキ・ヒロシ少将、日伯文化連盟・吉田エドワルド理事、ブラジル日本都道府県人会連合会・市川利雄会長、サンパウロ援護協会洲崎淳副会長、国外就労者情報援護センター 二宮正人理事長、文協・安永信一地方理事、ブラジル日本移民史料館運営委員会・山下リージア玲子委員長、ブラジル山口県人会・伊藤紀美子会長

foto 2 –  後列左から:文協・和田 ロドルフォ副会長、ブラジル日本語センター・日下野良武名誉会長、文協・テラサカ・クラウディオ地方理事、、ブラジル日本語センター・矢野敬崇理事長、野村アウレリオ・サンパウロ市議、宮坂国人財団・西尾ロベルト義弘理事長、上田雅三元司法高等裁判所判事、渡辺和夫元サンパウロ州高等判事、文協評議員会・山下譲二会長

foto 3 後列左から:照屋ウーゴ文協専任理事、有村侑奘ヘンリー(式典司会者) 、桂川富夫文協評議員会副会長、頃末アンドレ文協副会長、秀島マルセロ文協副会長、水本セルソ文協評議員会幹事、山村シルビオ副会長、白石テルマシェフ、中島エドアルド剛文協事務局長


歓迎昼食会

歓迎式典後は8階に会場を移し、歓迎昼食会が開かれました。

在聖日本国総領事館の桑名良輔総領事の乾杯の音頭により、歓迎昼食会がスタート。
レストラン藍染が提供する和食を囲み、和やかな雰囲気に包まれた昼食会となりました。

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SAVE THE DATE!第58回コロニア芸能祭🪭6月28,29日

🪭第58回コロニア芸能祭🪭 日 時:2025年6月28日(土),29日(日)10時~場 所:文協大講堂入場料:無料    ただし1㎏の保存可能な品物(砂糖,コーヒー,米、洗剤など)の寄付をお願いしています。    ご寄付頂いた品物は日系福祉団体へ寄贈いたします。 コロニア芸能祭とは ブラジル日系社会では、第一回目のブラジル日本移民を乗せた笠戸丸がサントス港に到着した 6

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第16回文協全伯俳句大会 兼題投句受付中(〆切-5月30日)

文協文芸委員会主催の第16回文協全伯俳句大会が8月17日午前9時から開催されるにあたり、現在、兼題(事前投句)を募集しています。 みなさまの投句をお待ちしております! 兼題(事前投句) 〆切は5月30日(金) 兼題:秋季・冬季一切 「道」(路、径でも可)・一人五句まで(未発表作品に限る)・投句は無料・楷書(漢字にはふりがなを付けること) 投句〆切:2025年5月30日(金) 必着のこと宛先:・メールの場合 cal@bunkyo.org.br・WhatsAppの場合 +55-11-97522-6101・郵送の場合 Bunkyo

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第55回文協工芸展 参加登録受付中!6月18まで

ブラジル日本友好条約締結130周年および文協創立70周年を記念する本年、文協工芸委員会は、「第55回文協工芸展」の開催に向けて準備を進めています。 なお同展は、2025年10月4日から19日まで、文協文化スペースにて開催される予定です。 参加を希望される方は、参加方法、選考基準、スケジュールなどの詳細が記載された募集要項を以下のリンクからご確認ください。 出展の申込は、4月15日から6月8日まで、以下のオンラインの申込フォームを通じて行われます 。

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イミグランティス・エコロジックパーク&ブラジル日本移民史料館を巡るパッセイオ 【日 時】2025年5月20日(火)8時~15時30分【料 金】一人170レアル(前払い)※貸切りバス(ガイド付き)、各所入場料込、弁当代込【申込方法】文協事務局 (11) 3208-1755までお電話ください お待たせいたしました!文協の会員拡充委員会が主催する大好評のイミグランティス・エコロジック・パーク&ブラジル日本移民史料館をめぐる次回のパッセイオは2025

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「第54回山本喜誉司賞」推薦受付中!〆切は7月25日

山本喜誉司賞とは この賞名の由来となった山本喜誉司氏は、コーヒー栽培の害虫駆除に有効なウガンダ蜂の研究で、ブラジル日系社会はもとよりブラジルにおける農業の分野で多大なる貢献を成し、母校東京大学から農学博士を授与された方です。 また同氏は文協創設者の一人であり、初代会長としてブラジル日系社会をまとめた人物でもありました。 そんな山本氏が何より熱意を傾けていたのが、農業分野における日系人後継者の育成でした。 この志を引き継ぐべく、1965年にブラジル農業技術研究協会(ABETA)は農業分野で貢献のあった日系人の個人や団体を顕彰する山本喜誉司賞(PKY)を開始しました。1999年にはABETAから文協へと託され、すでに174名の日系人または日系団体を顕彰しています。なお、現在同賞は、ブラジルの農業部門における最も伝統的な賞のうちの一つとなっています。

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